▼ SUBST を使って Windows 95を W:\WINDOWS へインストールする

$Id: 95asW.html,v 1.2 2004/01/28 03:49:49 kabe Exp $

要するに実体を D:\WINDRV、 使用ドライブを W:\ とするインストール方法。 一見役に立たなそうですが、

[D:\WINDRV が W:\にマップされてるぞExplorer画面]

ここでのインストール方針:

用意するもの:


▽1次インストール

まずはインストール用の DOS を起動。 Win95付属のインストールフロッピーで良い。 必要なら領域を切り直す。 今回は C: 24MB, D: 200MB くらいに切ってある。

関係ファイルを押し込むディレクトリ(D:\WINDRV)を作り、 SUBST.EXE で W:\に割り当てる。

D:\> mkdir WINDRV
D:\> subst W: D:\WINDRV
SUBST.EXE が手近になければ、 Win95 CDROM の WIN95\ から extract /a /e /l C:\ win95_03.cab subst.exe として C:\subst.exe に抽出する。以下同様。

CD-ROM の WIN95\ から setup.exe を起動する。 subst.exe が起動中だと警告されるが、 ESCで無視して進む。 インストール先には W:\WINDOWS を指定。

16bitモードでの1次インストールが終了。再起動がかかるが、 まだこの状態では起動直後に W:\ が存在しないので Win32 での起動はできず、英語モードの 生DOS に落ちる。 ここから、起動に必要なシステムファイルを C:\ に手動で用意し、 事前に用意したテキストエディタで CONFIG.SYS を整備する。

▽Win32ブート準備

Windows起動準備に必要なシステムファイルを格納する C:\BOOT95\ を用意し、 以下のものをを D:\WINDRV\WINDOWS{,COMMAND,SYSTEM} から C:\BOOT95へコピーする。 標準コマンドでも仕事はできるが、お好みのファイラーがあれば それを使ったほうが楽かも。

C:\> mkdir BOOT95
C:\> D:
D:\> cd WINDRV\WINDOWS
D:\WINDRV\WINDOWS> copy /b himem.sys C:\boot95\
...

表1.C:\BOOT95へ複写するファイル
システム: (WINDOWS\) himem.sys ifshlp.sys dblbuff.sys setver.exe emm386.exe
必須: (WINDOWS\COMMAND\) subst.exe
DOS/V関係: (WINDOWS\) biling.sys jfont.sys jkeyb.sys jkeybrd.sys kanji* ank* ansi.sys kkcfunc.sys
あると便利: (WINDOWS\COMMAND) attrib.exe xcopy*.* DOS用のテキストエディタ
気がついたら:bootsect.dos msdos.sys mtmcdai.sys(CDROMドライバ) mscdex.exe 編集後のautoexec.bat, config.sys
WINDOWS\ 以下のどこにあるかは CONFIG.SYS を見れば一目瞭然。

◇ C:\CONFIG.SYSを書き換える

リスト1.CONFIG.SYS
device=boot95\himem.sys
;device=boot95\EMM386.EXE RAM
DEVICEHIGH=boot95\ifshlp.sys
DEVICEHIGH=boot95\dblbuff.sys
DEVICEHIGH=boot95\setver.exe
devicehigh=boot95\biling.sys
;devicehigh=boot95\jfont.sys /p=boot95
;devicehigh=boot95\jdisp.sys 
devicehigh=boot95\jkeyb.sys /106 boot95\jkeybrd.sys
;devicehigh=W:\WINDOWS\kkcfunc.sys
;devicehigh=boot95\ansi.sys
INSTALL=boot95\subst.exe W: D:\windrv

◇ C:\AUTOEXEC.BATに追加

リスト2.AUTOEXEC.BAT
loadhigh W:\WINDOWS\nlsfunc.exe W:\WINDOWS\country.sys
set TEMP=W:\TEMP
set TMP=W:\TEMP
mkdir W:\TEMP

▽Win32起動

CTL-ALT-DELで再起動。 W:\WINDOWS から正常に Win32モードへ移行し、 青い背景画面のインストールが続行されれば正常。 終わればまた再起動がかかる。

なぜかこの時、CONFIG.SYS の jkeyb.sysの部分が W:\WINDOWSに 戻ってしまうので、再度 BOOT95\に書き直しておく。

C:\WINDOWS 以外にインストールすると、なぜか *.GRP (プログラムマネージャのグループ)が C:\ 直下にぶちまけられてしまう。対処方法不明。 いまどきプログラムマネージャ (progman.exe) 使う人も いないだろうから消しちゃっても害は少ないと思いますが

▼USB Supplementのインストール

素直に usbsupp.exe を起動しても、 W:ドライブには scandiskが かからないため途中で放り出されてしまう。ので、

usbsupp.exe を解凍ツールに突っ込んで WDMUSB.EXE を抽出する。 あるいは「このドライブを調べられません…」ダイアログ表示中に W:\TEMP\ から横取りしておく。

んで改めて WDMUSB.EXE を直接実行。

この操作で C:\AUTOEXEC.BAT が一時的に書き換えられる (vmm32とvmm.vxdの入替えのため)が、 頭に "W:" がないためこのままでは正常に再起動できない。 よって再起動前に手で AUTOEXEC.BATの頭に W: を追加しておく。

要は同じことなのだが、 「まとも」にUSB Supplementを入れると 起動直前の AUTOEXEC.BATには以下が頭に追加される。usbsupp.exeがやってるんかな
@echo off
set winbootdrive=W:
%winbootdrive%

▼一発でセーフモードに入れない

F8のメニューからはSafeモードに入れません。 やってみればわかりますが、メニューから選ぶと CONFIG.SYSを読まずに直接 W:\WINDOWS\ から各種システムファイル を読もうとします。が SUBST起動前にそんなもんあるわけないので 失敗します(生DOSに落ちる)。

ので、F8で"Step-by-step configuration"を選び、WINコマンド起動後に 「すべての Windows ドライバを読み込みますか?」でnoと答えて セーフモードに入ります。

ドライバ類が腐れぎみなどで、とりあえずセーフモードで常に起動させたいなら AUTOEXEC.BATの最後に win /d:m を追加します。

MSDOS.SYS の [Options] BootSafe=1 では Safe Mode Command Prompt Only へ落ちてしまう。
▼サスペンドメニューとかが出ない

32bitモードであっても、裏で稼動している SUBST.EXE は バリバリのリアルモードドライバなので、APM非対応だと思われて サスペンドメニューやWin95純正のバッテリメーター等が出てこないことが多い。 (出ることもあるんだ、よくわからん…)

▼VIA 4in1の IDEドライバが腐れる

4in1のATAPIドライバを入れると、レジストリが腐ってるとのたまって インストール途中で放り出されてしまう。 んでIDE CDROMを認識しなくなる。 よくわからん。 (ATAPI CD-ROM Changer Miniport Driver Is Not Properly Supported のせいなんだろうか??) とりあえずデフォルトの 「スタンダードPCI IDEコントローラ」で手を打とう。 ひねくれたインストール環境だから何が起きても文句言えんが


▼Win98でもできるんかいな

[できますた]

MSDOS.SYS にて [Options]DoubleBuffer=1 となっていると、 CONFIG.SYS:devices= の後に自動的に %windir%\DBLBUFF.SYS を 読もうとしてエラーになるので、 CONFIG.SYS にて明示的に boot98\dblbuff.sys を読み込んでいるのであれば MSDOS.SYS[Options]DoubleBuffer行は削除しておく。 (放置しても文句言われるだけで実害はない)

95/98デュアルブートにしたい場合は一次領域(C:\)を 2つ確保しておくこと。(FDISK.EXEでは作れない。) 1つでもできんことはないだろうけどめんどくさすぎる。

Win98では プログラムマネージャ は大却下されているので、 *.GRPがのさばることもなく C:\ はすっきりさっぱり。 エクスプローラが遅いのはいかんともしがたいが


kabe@sra-tohoku.co.jp

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