▼RTL8019/RTL8029 を使用した NIC にLEDコネクタを追加する▼

RTL8019 のデバイスドライバ等はここには置いてありません。

Abstract

ハードディスク用のLEDは大抵のぱそこん(AT互換機)についていますが、 ネットワーク動作を示すLEDはありません。 ついていても拡張スロット側になってしまい、正面からは見えない。 これを解決すべく、まずは NIC に LED 用のコネクタを増設します。

[改造後の8019 NIC] [改造後の8029 NIC]

$Id: index.html,v 1.5 2000-03-06 17:29:16+09 kabe Exp $


今回の犠牲者

TWOTOP仙台店で ¥980で売られていた、 Wisecom製の ネットワークカードを使用しました。

箱などにはどこにもWisecomとは書かれていませんが、型番や基板パターンは 以前買ったことのあるWisecomのものと同じです。

WisecomてSan Joseの会社なのね。今まで台湾だとばかり思ってました。 ごめんね〜

下調べ

このNICには Link LED しかなく、動作LEDはついていません。 (だから安くあがる) ブートROMソケットも省いてしまえばもっと安くなる(基板面積も減る) はずですが、あまり見かけません。 NetWareの認定を受けるために必要なのかな?

RTL8019/8029 に関しては、Realtek からデータシートを入手し、LED が付けられるかどうか調べます。

RTL8019AS
62ピンが LED1 [LED_RX][LED_CRS] です。 すでに LED0 [LED_COL][LED_LINK] が LINK LED として 使われているので、62ピンは LED_CRS として機能するよう 設定されているはずです。
RTL8029AS
69ピンが LED1 [LED_RX][LED_CRS] です。8019と同様、 LINK LEDがすでに使われているなら69ピンはLED_CRSです。

実はデータシートからはLED*端子がLEDをドライブできるだけの電流容量が あるのかわかんなかったりするんですが、回路例では 470ΩでLEDをドライブしてるんで大丈夫なんだろうと見当をつけます。

注意:

材料

実装

まず、どこにコネクタをつけるか検討します。 拡張ボードは挿してしまうとエッジコネクタの反対側の縁しか事実上 触れないので、極力コネクタは基板のはじに寄せます。

[8019NIC 改造箇所写真] [8029NIC 改造箇所写真]
8019 NICの改造箇所 8029 NICの改造箇所

470Ω抵抗の取り付け。通常の機器ならハンダ面に抵抗を取り付けても どおってことないのですが、互換機のスロットでハンダ面をあまり 突き出すと隣のスロットの部品と干渉しやすくなるので、 極力部品面につける場所を探します。

今回はいづれの基板もDC-DCコンバータの取り付け場所が空いているので、 そこに抵抗器を固定。どこにもつながっていないランドが多いので助かる。

10Base-2 対応のカードでは、ここに+12V → -9V のDC-DCコンバータが つきます。

仕上がったら、コネクタの極性がわかるように適当にマーキング をしておきます。作例ではアノード側(+)を赤く塗ってあります。

組込

RTL8019 NICを組み込んだ例です。

[Turbo LEDから配線を引出す] [NICにLEDからのコネクタを挿す]

まず、LEDを見繕います。 最近のAT互換機の筐体であれば、Green LED が空いていることがあるので、 これを流用するのも手です。 例では、もう使うこともないであろう Turbo LED を使用することにしました。 アノードが Vcc に直結されていたので、まず既存パターンから切り離してから 両端子をひっぱり出します。

ひっぱり出した線の先にはソケット(インラインヘッダをぶった切ったもの)を 取り付け、改造した NIC に挿します。

RTL8019 は初期化されないと LED が点滅しないようなので、 ネットワークが使えるOSを適当に立ちあげて動作確認します。 初期化されれば、脇を流れるブロードキャストなどに反応して点滅します。

参考文献


やたらに使うと嫌われる略語集

ISA
Industrial Standard Architecture
LAN
Local Area Network
LED
Light Emitting Diode
NIC
Network Interface Card
PCI
Peripheral Component Interconnect
QFP
Quad Flat Package

kabe@sra−tohoku.co.jp

撮影機材: Olympus C-1400L、500W作業用ランプ、アルミ箔+ダンボールの レフ板、青の模造紙、ティッシュ・ディフーザー

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