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Sun の NVRAM は、しばらく(5年くらい)ほっておくと 内部のリチウム電池が切れてまともに起動しなくなるので、 電池だけむりやり入れ替える改造が 様々な有志により実行されていますが、
sun4cやsun4mクラス機に使われている M48T02/M48T08 (TOPHATパッケージ)に関する
写真入り記事はあっても、
sun4uクラスの M48T59 (CAPHATパッケージ) に対してやったという記事は
ないみたいなので、自分でやってみました。 (2004.06)
Keywords: M48T59Y, Sun NVRAM, 電池
$Id: 70PC1.html,v 1.9 2016-03-14 13:22:14+09 kabe Exp $
48T08では1ピンと反対側(14,15ピン側)を掘ることになっているので、 たぶん48T59も同じだろうと削ってみたら、 確かにこっち側に電池が埋まってました。
削るときは彫刻刀が便利。 エポキシ樹脂は柔らかいので簡単に削れます。 LSI本体はセラミックだかで出来ているので削れません。 あんまごりごりやらないように。
作業の際には、チップにはICソケットを履かせておいて、 端子が曲がらないように保護しておくのが良いでしょう。
(クリックで拡大。ここまで削るのにだいたい2時間くらいかかってます(笑)
実際には上のように電池が露出するまで削る必要は全然なくて、 下にあるリードフレーム接点にハンダづけができ、 古い電池のリード線が外せる程度まで 削ればいいと思われます。
(電池部分が完全にエポキシで固定されている分、やってみれば M48T02より簡単かもしれん)
電池から出ているリード金具はLSIのリードフレームに ハンダづけされているだけなので、 ハンダゴテ当てて外します。 めんどくさければニッパでぶち切ってもいいとは思いますが。
新しい電池をリードにハンダづけします。 3.0Vのリチウム電池を使用すること。 14ピン側が−、15ピン側が+です。−側はVssである14ピンと導通しています。
電池に直接熱を加えてハンダづけするのは あまり感心しないので、 ボタン電池ホルダーを使いました。 作業中の短絡事故も防げます。 が電池だけのほうがコンパクトに まとまるので、この辺は好み?
ボタン電池ではなく単3電池+電池ボックスなんて事例もあるようですが、 標準電池(BR1225)でも 規格上は7年!、 最悪条件でディレーティングしても3年半 持つことに なっているので、 そんなデカい電池はいらないと思います。 今回使っている CR2032型でも10年は余裕で持ちそう…
電池を固定する際は、他の部品の邪魔にならないよう、
固定前に本体にあてがって確認しましょう。
写真の Ultra1 はビデオボードがNVRAMの上にかぶさるので、
電池は14-15ピン側に寄せて固定するべし。
以上をすべて忘れんぼうにならずにパスすれば NVRAM 復活成功。 おつかれさまでした。
起動してはみたものの、OpenBootモニタで何かしようとすると 管理者パスワードを聞かれて何もできない! という状態になってしまった場合は、
(2011.09 update) 事情により、上記改造をしたNVRAM搭載のUltra 1を本当に6年間 死蔵する羽目になりましたが、6年後に起動してもNVRAMの中身は無事でした。 時計も30分遅れていたのみ。優秀。