HCl について

HCl は高速・軽量のCommon Lisp環境の実現を目的として北海道大学で 開発された処理系です。言語使用はGuy Steel Jr.のCommon Lisp the Language に定義されている全関数を含み、CLX,PCL,REDUCE等を 高速に実行するための新しいfeatureを拡張してあります。 また、今後のプログラミングスタイルにおいて重要と思われるCoroutineの 機能もVer 1.6から正式にサポートされるように なっています。HCl はソースコードで配布されますから、必要に応じて 機能拡張やバグフィックスを自分でできます。

HCl は当初MC68000CPUに依存する形式でソースが書かれていたため、 異なるアーキテクチャへの移植が困難でした。その後、全ソースを マクロ形式に書き直した結果、MC88100およびSPARC CPUSPARC CPUへの移植が 可能となりました。現在、これらのCPUを使用するEWSであれば比較的 短時間で移植ができる体制になっています。

HCl のデザインは以前に作ってみたPSL準拠の処理系、Lisp68Kに類似して おり、24bitポインタの古いスタイルになっています。将来はオブジェクト デサインを変更して32bit化をはかるつもりですが、その予定は立って いません。


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